Ubuntu(XserverのVPS)に、WordPressをインストールしてみます。
前提条件
下記のインストールは終了しているものとします。
- Ubuntu22.04
- Nginx
- php-fpm8.2
- MariaDB
- phpMyAdmin
WordPressのダウンロード
下記コマンドで、WordPressの最新版をダウンロードします。
cd /tmpwget https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gzダウンロードしたファイルを解凍します。
tar -xzvf latest-ja.tar.gzWordPressファイルをWebサーバーのルートディレクトリに移動
sudo cp -a /tmp/wordpress/. /var/www/html/wordpressデータベースの設定
mysql -u root -pルートユーザーにパスワードを未設定の場合は、下記でアクセスしてください。
sudo mariadbMairaDBが起動したら、下記コマンドで新規データベースを作成します。
CREATE DATABASE wordpress_db;CREATE USER 'wordpress_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'your_password';- このコマンドでwordpress_userという名前の新しいユーザーが作成されます。
- このユーザーは lodalhost からの接続のみ許可されます。
- your_passwordはこの新しいユーザーのパスワードです(セキュリティを考慮して強力なパスワードを設定してください)。
GRANT ALL PRIVILEGES ON wordpress_db.* TO 'wordpress_user'@'localhost';- このコマンドはwordpress_dbデータベースに対するすべての権限をwordpress_userに付与します。
- このユーザーはwordpress_dbデータベースに対してデータの読み書き、テーブルの作成、データベースの削除など、すべての操作が可能になります。
FLUSH PRIVILEGES;このコマンドは権限設定をリロードします。これにより、上で行った変更が即時に適用されます。
EXIT;MySQLコマンドラインクライアントを終了します。
サブドメインの作成
レンタルサーバーでは、ドメインごとでしかWordPressをインストールできないですが、VPSサーバーならサブドメインでもWordPressをインストールできます。
なので、今回はサブドメインでWordPressをインストールしたいと思います。
Xserverでサーバー管理>ドメインでドメイン管理画面を開きます。
- ネームサーバー設定からサブドメンを作成するドメインを選択します。
- ドメイン適用サービスでXserverDomainを選択し、
確認画面に進むをクリックします。 設定を変更するをクリックします。- ネームサーバー設定が完了しましたと表示されたら
OKをクリックします。
- DNSレコード設定をクリックして、サブドメンを作成するドメインを選択します。
DNSレコード設定を追加するをクリックします。- ホスト名にサブドメイン名を入力します。
- 内容にVPSサーバーのIPアドレスを入力します。
確認画面に進むをクリックします。設定を追加するをクリックします。- DNSレコード設定の追加が完了しましたと表示されたら
OKをクリックします。
反映されるのに1時間程度かかるので、その間にNginxの設定を行います。
時間がもったいないのなら、このサブドメインの作成を一番最初に行ってもいいのかなと思います。
Nginxの設定
Nginxに新しいWordPressの設定ファイルを作成します。
sudo vim /etc/nginx/sites-available/wordpress下記の様に記述します。
server {
listen 80;
root /var/www/html/wordpress;
index index.php index.html index.htm;
server_name your_subdomain.com;
location / {
try_files $uri $uri/ /index.php?$args;
}
location ~ \.php$ {
include snippets/fastcgi-php.conf;
fastcgi_pass unix:/var/run/php/php8.2-fpm.sock;
}
}- root には、WordPressをインストールしたディレクトリを記述
- server_name は、先ほど作成したサブドメイン名を記述
シンボリックリンクを作成して、Nginxが設定を認識できるようにします。
sudo ln -s /etc/nginx/sites-available/wordpress /etc/nginx/sites-enabled/Nginxの設定をテストします。
sudo nginx -tNginxをリロードします。
sudo systemctl reload nginxWordPressの初期設定
ブラウザでhttp://your_subdomain.comにアクセスし、WordPressのインストールガイドに従います。
先ほど作成したデータベース名( wordpress_db )、ユーザー名( wordpress_user )、およびパスワード( your_password )を入力します。
アクセス権限の変更
上記のように表示されたら、パーミッションの可能性がありますので、パーミッションを変更しましょう。
サーバーに戻って、下記を実行します。
sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html/wordpress下記の様に表示されたらOKですので、インストール実行をクリックします。

下記の様にようこそ画面が表示されたら、各自のWordPressの内容に応じて入力してください。

- サイトのタイトル名を入力
- ユーザー名を入力
- パスワードを入力
- WordPress管理者のメールアドレスを入力
- 検索エンジンでの表示はそのまま
WordPressをインストールをクリックします。’WordPressをインストールをクリックします。
以上で、インストールは完了です。
SSL証明書の設定
WordPressの設定が完了したら、「Let’s EncryptでSSL証明書の設定」を参考にしてSSL証明書も設定してください。
エラーの対処法
WordPressのテーマをインストールしようとしたら、下記の様なサーバーエラーが表示されました。

おそらくNginx、あるいは、phpのアップロードファイルのサイズ設定が小さいのだと思われます。
これの対処法をお知らせします。
Nginxの設定変更
サーバーで下記を実行して、Enginxの設定ファイルを開きます。
sudo vim /etc/nginx/nginx.confhttpブロックの中に以下の行を追加します。
client_max_body_size 64M;
入力が終わったら、Nginxを再起動してください。
sudo systemctl restart nginxphp.iniの設定変更
sudo vim /etc/php/8.2/fpm/php.iniupload_max_filesize と post_max_size を下記の様に更新します。
upload_max_filesize = 64M
post_max_size = 64M変更を保存してPHPを再起動します。
sudo systemctl restart php8.2-fpmこれで、WordPressから大きなテーマやプラグインをアップロードできるようになるはずです。それでも問題が解決しない場合は、エラーログに記載されている詳細情報を確認してください。

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